不安を悪化させる「考え方の癖」5選|不安障害・予期不安で苦しくなる理由

不安・緊張ラボ

先に、この記事の結論からお伝えしますね。

不安が強くなったり、予期不安で苦しくなるとき、
多くの場合それは、性格や意志の弱さではありません。
うん、ここは大事なところなので、先に言っておきます。

多くのケースで関係しているのは、
知らないうちに身についていた「考え方の癖」です。

  • 不安を悪化させやすい「考え方の癖」には、いくつかの共通点があります
  • その癖は、不安障害・不安症・予期不安がある人ほど身につきやすいものです
  • 理由が分かるだけで、不安の「怖さ」が和らぐことがあります
  • 考え方を無理に変えなくても、距離の取り方を知るだけで楽になる場合があります

まだ起きてもいない未来のことを、
頭の中で何度も何度も想像してしまう。

「もし、こうなったらどうしよう」
……あれ、一度考え始めると、止めたくても止まらないですよね。

そして最後には、
「また考えすぎてる」
「こんな自分、おかしいのかもしれない」
そんなふうに、自分にダメ出しをしてしまう。

うん、分かります。
でも、その気持ち、きっとあなただけじゃありません。

不安が強いときほど、人は安心しようとして、たくさん考えます

ここ、ちょっと皮肉なんですけど、その「安心しよう」という真面目さが、かえって不安を大きくしてしまうことがあるんです。

この記事では、不安障害・不安症・予期不安で悩む人が陥りやすい「考え方の癖」と、その背景、向き合い方を整理していきます。

さらに、不安を悪化させやすい「考え方の癖」を5つ、できるだけ責めない形で、やさしく整理していきます。

読む途中で、
「こういう仕組みだったのか」
「だからあんなに苦しかったんだな」
そう感じてもらえたら、それで十分です。

理由が分かると、不安そのものは残っていても、
怖さだけが、少し横にずれてくれることがあります。

じゃあまずは、
「考え方の癖」って、そもそも何なのか。
そこから一緒に見ていきましょう。

不安を悪化させる「考え方の癖」とは何か

ここでいう「考え方の癖」とは、
物事をどう受け取り、どう意味づけるかという“無意識のパターン”のことです。

……と聞くと、なんだか難しそうに感じますよね。
でも、安心してください。

大切なのは、これが
性格の欠点でも、心の弱さでもない、という点です。
うん、ここも大事なので、ゆっくりいきますね。

不安を感じやすい人ほど、
これまでの人生の中で「考えることで自分を守ろう」としてきました。

たとえば──

  • 先に最悪を想定しておけば、傷つかずにすむかもしれない
  • しっかり考えておけば、失敗を防げるかもしれない
  • 不安の原因を突き止めれば、安心できるかもしれない

……うん、どれも心当たりがある人、多いと思います。
これ、決して悪い考え方じゃないんですよね。

むしろ、
とても真面目で、誠実な反応です。

ただ、不安が強まっているときは、
この「守ろうとする思考」が、
ほんの少しだけ頑張りすぎた状態になります。

脳は「危険かもしれない」というサインを受け取ると、
安心よりも警戒を優先するモードに入ります。

これも、サボっているわけではなくて、
ちゃんと役割を果たそうとしている状態なんです。

その結果、

  • まだ起きていないことを、現実のように感じてしまう
  • 悪い可能性ばかりに、自然と目が向いてしまう
  • 考え続けないと、かえって危険な気がしてしまう

こうした状態では、
「不安を減らすために考えているはずなのに、
その思考が逆に不安を育ててしまう」

ということが起こります。

特に大人になると、
責任や経験が増えた分だけ、
「考えなければならないこと」も、どうしても増えていきますよね。

だからこそ、
不安を悪化させる考え方の癖は、
誰にでも起こりうる、ごく人間的な反応なんです。

ここから先では、
そうした思考の中でも、特に不安と結びつきやすいものを、
5つの「考え方の癖」として整理していきます。

「当てはまるかどうか」をチェックするためではありません。
「そう考えてしまう仕組み」を知るために、
肩の力を抜いて、読み進めてみてくださいね。

不安障害・予期不安で考えすぎる人に多い「考え方の癖」5選

ここから、不安や予期不安と結びつきやすい、
代表的な「考え方の癖」を5つ紹介します。

その前に、ひとつだけ大切なことを言わせてください。

これから挙げる癖は、
「直さなければいけない欠点」ではありません。
うん、ここも大事なので、先に伝えておきますね。

どれも、不安から身を守ろうとして身についた、
ごく自然な思考の反応です。

僕自身、不安が強かった頃、
これらの考え方を「自分の性格の問題」だと思い込んで、
何度も自分を責めていました。

でもあとから振り返ると、
不安が強い時期ほど、同じ思考パターンを何度も繰り返していた
そんな感覚が、はっきり残っています。

「知る」ことは、治すことではありません。
距離を取るための第一歩です。

じゃあ、ひとつずつ見ていきましょう。


① 最悪の未来を先に決めてしまう癖

不安障害や予期不安があると、まだ起きていないことを「最悪の結果」として先に想像してしまうことがあります。

「きっと失敗するに違いない」
「最悪の結果になったらどうしよう」

……うん、これ、ありますよね。
僕自身も、まさにこの癖を何度も繰り返してきました。

まだ何も起きていない段階なのに、
頭の中では一番悪い結末が、もう決まったことのように再生される

これは「心配性」だからではありません。

脳が不安を感じると、
危険を見逃さないために、最悪の可能性を優先的に想像する
という性質が働きます。

安心したくて考えているはずなのに、
考えるほど身体が緊張していく。
……この感じ、つらいんですよね。


② 「ちゃんとしなきゃ」で自分を追い込む癖

不安症や不安障害の人は、
不安を感じている自分を「もっとちゃんとしなきゃ」と責めてしまうことがあります。

「もっと冷静にならないと」
「こんなことで不安になるなんてダメだ」

うん、僕も思っちゃうんですよね。
不安なときほど、自分にだけ妙に厳しくなる。

これは、不安な自分に対して、
厳しい言葉を向けてしまう癖です。

責任感が強く、真面目な人ほど、
「ちゃんと考えられない自分」を許せなくなります。

でも、不安が強い状態では、
心も脳も、もう十分がんばっています。

そこにさらに「ちゃんとしろ」と重ねると、
不安は落ち着くどころか、
自分へのプレッシャーとして積み重なっていくんです。


③ 不安な考えを何度も反芻してしまう癖

考えすぎる不安障害の状態では、同じ不安を頭の中で何度も繰り返してしまうことがあります。

気づくと、同じ場面を何度も巻き戻すみたいに、頭の中で再生されてしまう。

忘れた頃に、またふっと戻ってくる。
……これも、ありますよね。

「考えすぎだ」と分かっているのに、
考えるのをやめると、もっと不安になる気がする

これは、意志が弱いからではありません。

脳は「まだ解決していない問題」があると、
それを放置できず、
考え続けることで安心しようとします。

結果として、
不安は解決されないまま、
存在感だけが、どんどん強くなってしまうんです。


④ 不安を消そうとして、逆に意識してしまう癖

不安障害や強い不安があると、「不安を考えないようにしよう」とするほど、逆に意識が向いてしまうことがあります。

「不安になっちゃダメだ」
「考えないようにしよう」

こうやって不安を追い払おうとすると、
皮肉なことに、
不安の存在を何度も確認することになります。

すると脳は、
「これは重要な問題なんだ」と判断して、
不安への注意をさらに強めてしまいます。

不安を消そうとするほど、
不安が大きく感じられる――
これも、多くの人が経験する現象です。


⑤ 「この不安はおかしい」と否定してしまう癖

不安症や予期不安がある人ほど、自分の不安を「こんなことで不安になるのはおかしい」と否定してしまうことがあります。

「こんなことで不安になるなんて変だ」
「他の人は平気なのに」

僕も以前、
「満員電車に閉じ込められて出られなくなるなんて、ありえない」
そんなふうに、自分の不安を否定していました。

これは、不安そのものを、
否定したり、恥ずかしいものとして扱ってしまう考え方です。

不安は、本来「危険を知らせるサイン」です。

それを無理に否定すると、
心は「分かってもらえない」と感じて、
かえって不安を強めてしまうことがあります。

不安を感じる自分を責めるほど、
心はますます孤立していく。
……この流れ、つらいですよね。


ここまで読んで、
「当てはまるものが多いな」と感じたとしても、
どうか落ち込まないでください。

それは、
これまで必死に自分を守ろうとしてきた証でもあります。

正直に言うと、
僕自身も、かなり当てはまりました。

次の章では、
なぜ“知るだけ”で不安が少し軽くなるのか
その理由を、一緒に整理していきます。

考え方の癖を知るだけで、不安が少し軽くなる理由

ここまでで、
不安と結びつきやすい「考え方の癖」を見てきました。

ここまで読んで、
「分かったところで、不安がすぐ消えるわけじゃないよね」
そんなふうに感じた方もいるかもしれません。

……うん、その感覚、すごく自然だと思います。

それでも、
“理由が分かる”ことには、確かな意味があります。

不安がいちばんつらくなるのは、
「なぜこんなに苦しいのか分からないとき」なんですよね。

理由が見えないまま不安に襲われると、
人はつい、こんなことを考えてしまいます。

  • 自分はどこかおかしいのではないか
  • この不安は、一生続くのではないか
  • コントロールできない何かに、支配されているのではないか

……うん、どれも頭をよぎったことがある人、
きっと少なくないと思います。

でも、不安が強くなる背景に、
一定の思考パターンや、脳の反応がある
と分かると、

不安そのものよりも、
「不安への恐怖」が、少しだけ和らぎます。

これは、
不安が急になくなるからではありません。


「理由の分からない脅威」から、
「仕組みの分かる反応」に変わる

――この違いが、とても大きいんです。

仕組みが分かると、
不安が出てきたときに、

「またこの考え方の癖が出てきているな」
「今は、脳が警戒モードなんだな」

と、
ほんの一歩、引いた位置から眺める余地が生まれます。

この“わずかな距離”が、
不安に飲み込まれきらないための、
とても大切なクッションになります。

次の章では、
考え方を無理に変えようとせずに、
不安につながりにくい関わり方を、
いくつか紹介していきます。

不安につながりにくい「やさしい思考の向き直し方」

ここまで読んで、
「考え方を変えなきゃいけないのかな」
そんなふうに感じた方もいるかもしれません。

……うん、そう思いますよね。

でも、ここで一つだけ、
はっきりお伝えしておきたいことがあります。

不安を楽にするために、考え方を“正しく”直す必要はありません。

僕自身、不安が強かった頃、
「もっと前向きに考えなきゃ」
「こんな考え方じゃダメだ」
そうやって、頭の中を何度も修正しようとしていました。

でも正直に言うと、
考え方を変えようと頑張るほど、
不安と向き合っている時間が増えてしまって、余計に疲れていたんです。

少しずつ楽になり始めたのは、
考え方を操作することをやめて、
「どう距離を取るか」を意識し始めてからでした。

ここでは、
無理なく、できそうなところだけつまみながら、
不安につながりにくい思考との関わり方を紹介しますね。


① 不安な考えを「事実」と「予測」に分けてみる

不安が強いときって、
頭の中では「起きていないこと」まで、
もう事実みたいに感じられますよね。

そんなときは、
紙やスマホのメモに、

  • 今、実際に起きている事実
  • 頭の中で予測していること

を、そっと分けて書いてみてください。

不安を否定する必要はありません。
「あ、これは予測だな」と気づくだけで十分です。


② 考えを止めるのではなく、「置いておく」

不安な考えを追い払おうとすると、
かえって意識が向いてしまうこと、ありますよね。

僕がよくやっていたのは、
「今は考える時間じゃない」と、いったん区切って、
頭の片隅にそっと置いておくことでした。

「あとで考えてもいい」
そう思えるだけで、
脳が少しだけ緊張を緩めてくれることがあります。


③ 「また出てきたな」と実況中継してみる

不安な思考が浮かんだとき、
中身に入り込む代わりに、

「今、不安な考えが出てきたな」
「警戒モードが働いているな」

と、心の中で実況してみてください。

僕の場合は、
ゲームの三人称視点みたいに、
少し離れたところから自分を見守る感覚を使うこともあります。

これは、不安を軽く見るためではなく、
巻き込まれすぎないための工夫です。


④ 不安があるままでも、できることを一つだけやる

不安があると、
「落ち着いてから動こう」と考えがちですよね。

でも実際には、
不安があるまま、小さく動いた方が、心が後から追いつく
ことも少なくありません。

深呼吸を一回する。
コップ一杯の水を飲む。
窓の外を、なんとなく眺める。

それくらいで、十分です。


ここでお伝えしているのは、不安障害を「治す方法」ではなく、日常で不安と付き合いやすくなる考え方です。不安と一緒にいても、あまり苦しくならずに済むための関わり方、と捉えてみてください。

できそうなものが一つでもあれば、それで今日は十分です。

次の章では、多くの方が抱きやすい疑問について、Q&A形式でお答えしていきます。

よくある質問(Q&A)

ここまで読んでくださった方が、「これ、ちょっと聞いてもいいのかな」と感じやすい疑問を、いくつか取り上げますね。


Q. 考えすぎてしまうのは、不安障害や不安症だからですか?

この質問、頭に浮かんだことがある人、
きっと多いと思います。

結論から言うと、
考えすぎること自体が、そのまま病気を意味するわけではありません。

不安が強い状態では、
脳が「危険を見逃さないようにしよう」と働いて、
自然と考える量が増えることがあります。

それが続くと、
「自分はおかしいのでは」と不安になることもありますよね。
でも、考えすぎは、多くの人に起こりうる反応です。

もし心配な状態が長く続いていると感じたら、
無理をせず、信頼できる相談先を探すことも、
自分を守るための大切な選択です。


Q. 予期不安は、自然に良くなっていくものですか?

「また不安になったらどうしよう」
……この考えが、いちばん苦しいところですよね。

予期不安は、
その不安を避けようとする気持ちが、
さらに不安を呼ぶことで強まる傾向があります。

今回お伝えしてきたように、
考え方の癖や仕組みを理解して、
不安との距離を取る練習を重ねていくことで、
苦しさが和らいでいく人も多いです。

焦らなくて大丈夫です。
少しずつで、ちゃんと意味があります。


Q. 夜になると、不安が強くなるのはなぜですか?

これも、「あるある」な質問です。

夜は、
身体も心も疲れが出やすく、
周囲の刺激が少ない分、
思考に意識が向きやすい時間帯なんですよね。

そのため、
昼間はなんとか流せていた不安が、
夜になると、ぐっと大きく感じられることがあります。

「夜は不安が出やすいもの」
そう理解しておくだけでも、
不安に巻き込まれにくくなることがあります。


次の章では、
この記事で使った考え方や仕組みについて、
参考にした情報・出典をまとめます。

参考にした情報・出典について

この記事では、不安や予期不安、考え方の癖について触れるにあたり、
「こう考えるべき」「こうしなければならない」と押しつける形にならないよう、
公的機関や信頼性の高い情報源を参考にしています。

ここに挙げるのは、
「こういう見方や説明もあるんだな」と、
少し視野を広げるための資料です。

治療や診断を目的としたものではありません。
その点は、あらかじめご理解くださいね。

これらの情報と、
日常の中で実際に感じられる不安の感覚を照らし合わせながら、
「なぜこんなに苦しくなるのか」を、できるだけやさしい言葉に翻訳する
そんな意識で、この記事を書いています。

次はいよいよ、
ここまでの内容を、静かにまとめていきます。

不安と向き合うヒントを、他の記事でも

この記事を読んで、
「もう少し自分の不安を理解したいな」
「今日はここまでにして、また続きを読みたいな」
そう感じた方へ。

無理なく読める関連記事を、いくつか置いておきます。

今すぐ読まなくても、大丈夫です。
必要になったときに、
「あ、そういえばあの記事があったな」と思い出してもらえたら。

まとめ|不安は「考え方の癖」を知ると、少し距離が取れる

ここまで、
不安を悪化させやすい「考え方の癖」について、一緒に見てきました。

改めて、大切なポイントを、そっと整理しておきますね。

  • 不安が強くなる背景には、いくつかの「考え方の癖」がある
  • それは性格の問題ではなく、身を守るために身についた反応
  • 癖を「直す」より、「知って距離を取る」ことで楽になることがある
  • 理由が分かると、不安そのものより「怖さ」が和らぐ

不安を感じやすい自分を、
無理に変えようとしなくていいんです。

これまであなたが身につけてきた考え方は、
必死に生きてきた証でもあります。

もし今日、
「また考えすぎているな」と気づけたなら、
……うん、それだけでも十分な一歩です。

深呼吸をひとつ。
今ここに戻る時間を、少しだけ持ってみてください。

不安は、いきなり消えるものではありません。
でも、理解できるようになると、
振り回され方が、少しずつ変わっていきます。

あなたは、今のままでも、
もう十分頑張っています。

この記事が、
不安と距離を取るための、
小さな支えになっていたら嬉しいです。

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