まだ何も起きていないのに。
頭の中だけが先に走って、
「もしこうなったら…」
「また失敗したらどうしよう」
そんな想像が勝手にふくらんで、不安が止まらなくなる。
……そうそう。
“現実”じゃなくて、“想像”に疲れていく感じ。
僕も、たぶんここで一気に心拍数が上がります。
この感覚、大人になってからのほうが厄介だったりします。
仕事の責任、家のこと、体力の変化、将来のこと。
不安の“材料”が増えて、頭が休まる時間が減っていくから。
そして多くの場合、いちばん苦しいのはここです。
「自分が弱いから不安になるのかな」
……わかるわかる、って言いたくなるやつです。
不安って、勝手に来るくせに、最後は自分のせいにして終わるんですよね。
でも、僕はこう考えています。
不安に振り回されやすい時期は、あなたの性格ではなく「脳が疲れているサイン」かもしれない、と。
この記事では、医学的な断定をするのではなく、当事者として学んできた範囲で「不安が起きる仕組み」をほどきながら、大人が無理なくできるやさしい対処法をまとめます。
ちなみに、今日は読む力が残っていなければ、このページは途中で閉じても大丈夫です。「閉じてもいい」って許可が出るだけで、少し読めたりもするので。
この記事でわかること
- なぜ「勝手に想像して不安になる」のか(大人の脳の特徴)
- 不安が止まらなくなるとき、頭の中で起きていること
- 不安をなくそうとしなくていい理由(むしろラクになる考え方)
- 不安に振り回されないための、今日からできるやさしい対処法
読み終えたとき、
「不安になりやすいのは、脳が疲れていたからなんだ」
「明日は少し休んでみようかな」
「これなら不安に対処できそうだ」
そんなふうに、心の奥が少しだけ静かになるように書いていきます。
勝手に想像して不安になる大人が増えている理由

「まだ起きていないことを、悪い方向に想像してしまう」この感覚、年齢を重ねてから強くなったと感じる人は少なくありません。
……そうそう。実際に起きたことより、起きていない未来のほうが、やたらリアルになる感じ。僕もここ、完全に引っかかると思います。
それは決して、気が弱くなったからでも、心が壊れてきたからでもないんです。
大人になるほど、私たちの脳はこんな環境に置かれます。
- 失敗できない立場や責任が増える
- 過去の「うまくいかなかった記憶」が蓄積される
- 家族・仕事・将来など、同時に考えることが増える
……改めて並べると、そりゃ頭も休まらないよなって思いませんか。
脳は本来、「危険を予測して、身を守る」ための装置です。
経験が増えるほど、脳はたくさんのデータを持つようになります。それ自体は、悪いことではありません。
ただ――そのデータの中に、「あのとき失敗した」「あの経験はつらかった」そんな記憶が多く含まれていると、脳は未来を考えるたびに、「同じことが起きるかもしれない」と警報を鳴らしやすくなる。
……うん、ここ。勝手に想像が始まる、まさにこの瞬間ですよね。
これが、勝手に想像して不安がふくらむ正体です。
ここで大切なのは、「考えすぎだ」と自分を責めないこと。
というか、責め始めた瞬間に、だいたい不安は二段階くらい強くなります。
むしろ、こう言い換えてみてください。
「それだけ、今までちゃんと生きてきた脳なんだな」
……僕はこの言い換え、初めてできたとき、ちょっと救われました。
不安が増えたのは、弱くなったからではなく、守ろうとするものが増えたから。
今日はそれだけ、覚えて帰ってもらえたら十分です。
ここまで読んで、少し疲れたなら、一度画面を閉じても大丈夫。
続きは、「じゃあ脳の中では何が起きているのか」そこを、もう少しだけ一緒に見ていきます。
不安に振り回されるとき、脳の中で起きていること

不安が強くなるとき、多くの人は「気持ちの問題」だと思いがちです。
……うん、これもよく言われますよね。「気の持ちようだよ」ってやつ。僕だったら、この時点でちょっと黙り込みます。
でも実際には、脳の中で起きている“反応”の影響がとても大きい。
不安や恐れに深く関わっているのが、脳の中にある扁桃体(へんとうたい)と呼ばれる部分です。
扁桃体は、「これは危険かもしれない」「身を守ったほうがいい」そう判断した瞬間に、体と心を一気に緊張させます。
……説明として聞くと冷静だけど、実際は、考える前に体が先に反応しちゃう感じですよね。
この働き自体は、人が生き延びるために欠かせないものです。
ただ問題になるのは、この警報装置が“敏感になりすぎているとき”。
たとえば――
- 上司の何気ない一言
- 体のちょっとした違和感
- 過去の失敗を思い出すきっかけ
……この並び、
どれも「大事件じゃないのに引っかかるやつ」なんですよね。
本来なら流してもいい刺激に対して、
脳が「危険だ」と強く反応してしまう。
すると、こんな流れが起きます。
- 小さなきっかけを察知する
- 扁桃体が警報を鳴らす
- 過去の嫌な記憶を次々に呼び出す
- 最悪の未来を自動で想像する
……はい、出ました。
「まだ起きていない最悪の未来上映会」。
これが、
「勝手に想像して不安になる」状態です。
厄介なのは、
この一連の流れがほぼ無意識で起きること。
だから、
「考えないようにしよう」
「前向きに考えよう」
そう思っても、
なかなか止まらない。
……というか、
止めようとした瞬間に、だいたい加速します。
それは意思が弱いからではなく、脳が疲れて、ブレーキ役がうまく働いていない状態だからです。
この状態で自分を責めると、脳はさらに「危険だ」と判断し、不安のループが強くなってしまいます。
まず知っておいてほしいのは、
不安に振り回されているとき、あなたはもう十分がんばっている
ということ。
……これ、
自分ではなかなか認められないんですけどね。
ここまで理解できたら、次は「なぜ不安を消そうとすると、余計につらくなるのか」。
ここ、
僕自身もかなり遠回りしたところなので、もう少しだけ一緒に見ていきましょう。
「不安=悪いもの」と考えるほど、つらくなる理由
不安が出てくると、私たちはつい、こう考えてしまいます。
「この不安をなくさなきゃ」
「感じちゃいけない」
……うん、これ。頭では分かってないのに、反射的に出てくるやつですよね。僕も、気づいたらこのセリフを心の中で唱えてます。
でも実は、
この考え方そのものが、不安を強めてしまうことがあります。
なぜかというと、
脳は「不安=危険」と判断されると、
さらに警戒レベルを上げてしまうから。
つまり、
- 不安を感じる
- それを悪いものだと決めつける
- 早く消そうとする
この流れが、
脳にとっては「まだ危険が続いている」というサインになってしまうんです。
……ここ、ちょっと皮肉ですよね。
安心したくてやっていることが、逆に不安を煽ってしまう。
結果として、
不安は収まるどころか、
余計に大きくなってしまう。
ここで、少し見方を変えてみてください。
不安は、敵ではありません。
……急にきれいごとっぽく聞こえるかもしれませんが、これ、かなり大事な視点です。
不安は本来、
「ちょっと立ち止まって」
「今、無理してない?」
そう知らせてくれる反応です。
それを無理やり押さえつけると、
脳は「もっと強く伝えなきゃ」と感じてしまう。
……たぶん脳の中では、「あ、まだ伝わってないな」ってボリューム上げてる感じ。
だから対処の第一歩は、不安をなくすことではなく、距離を取ること。
たとえば、こんな言葉を心の中で使ってみてください。
「不安が出てきたな」
「今、脳が警戒してるんだな」
……これ、
前向きになる必要はありません。実況中継みたいに、淡々と言うだけ。
それだけで、脳は少しずつ落ち着き始めます。
不安を感じた自分を責めない。
それは、甘えではありません。
脳をこれ以上疲れさせないための、やさしい選択です。
ここまで来たら、「じゃあ実際、どう付き合えばいいの?」その話をしていきましょう。
無理に変わらなくていい前提で、現実的な対処法を置いていきます。
不安に振り回されないための、やさしい対処法

ここまで読んでくれたあなたは、もう気づいているかもしれません。
不安に振り回されないために必要なのは、「強くなること」ではないということに。
……というか、これ以上強くなれって言われても無理ですよね。僕だったら、ここでそっと目をそらします。
ここから紹介するのは、不安を押さえ込む方法ではありません。脳をこれ以上疲れさせないための、やさしい対処です。
①「理由探し」を、今日はやめてみる
不安になると、私たちはつい原因を探し続けます。
「なぜこんなに不安なんだろう」
「何がいけなかったんだろう」
……これ、気づいたら無限ループに入ってるやつですよね。
でも、脳が疲れているときほど、この理由探しが不安を増幅させます。
そんな日は、理由を見つけようとしなくていい。
「理由は分からないけど、今は不安なんだな」
……正直、
これを言えただけでその日は合格だと思ってます。
そう認めるだけで、脳の緊張は少し緩みます。
② 未来のことを考えない日を、意識的につくる
不安が強いとき、未来について考えても、良い答えはほとんど出てきません。
なぜなら、疲れた脳は「最悪の想像」しか選べないからです。
……たぶんここ、希望ルートが最初から削除されてます。
だから、今日はこう決めてしまってください。
「今日は、先のことを考えない日」
人生の答えも、
仕事の結論も、
元気な脳に任せたほうがいい。
……今日はその担当、
お休みでいいと思います。
今日は、
「今日を終えること」だけで十分です。
③ 脳に「安全」を伝える行動をする
脳は、
言葉よりも体の状態を信じます。
だから、不安なときほど、考えを変えようとするより、体を落ち着かせるほうが効果的です。
- ゆっくり、長く息を吐く
- 温かい飲み物を口にする
- 静かな音や、安心できる環境に身を置く
……このへん、
ちゃんとやらなくても大丈夫です。
一つでもできたら十分。
「大丈夫だ」と言い聞かせなくていい。
大丈夫な状態を、体からつくる。
それだけで、脳は少しずつ警戒を解いていきます。
これらは小さなことですが、不安に振り回されない土台になります。
……派手じゃないけど、効くのはだいたい、こういう地味なやつなんですよね。
それでも不安が続くとき、自分を疑わなくていい

ここまで読んでも、「頭では分かるけど、不安がまだ残っている」そう感じているかもしれません。
……うん。たぶん、それがいちばん普通です。
対処法を知った=不安がすぐ消えるというわけではありません。
……というか、ここで急に消えたら、逆にちょっと怖い。
不安は、スイッチのように切れるものではなく、波のように、強くなったり弱くなったりするものだから。
昨日は大丈夫だったのに、
今日はまたザワザワする。
……これも、よくある話です。
大切なのは、
不安が続いたときに、
こんなふうに考えてしまわないことです。
「やっぱり自分はダメなんだ」
「対処できていない証拠だ」
……このセルフダメ出し、不安より先に出てくること、ありません?
でも、それは違います。
不安が残っているのは、あなたの脳が、これまでずっと頑張ってきた証拠。
長いあいだ緊張して働いてきたエンジンは、急に止めようとしても、しばらく余熱が残ります。
……人間の脳も、だいたい同じ仕組みです。
それと同じで、脳も休み方を思い出すまでに、少し時間が必要なんです。
だから、今日できたことは、これで十分。
- 不安を責めなかった
- 仕組みとして理解しようとした
- 「疲れているだけかもしれない」と思えた
……正直、
この3つができた日は、かなり良い日です。
それだけで、もう不安に振り回される流れからは、一歩外に出ています。
不安があるままでも、休んでいい。
整っていなくても、今日は終えていい。
……この許可、意外と自分には出してあげられていないんですよね。
そうやって少しずつ、脳は「ここは安全だ」と学び直していきます。
ここまで来たら、今日はもう十分。
このあとに続くFAQは、元気なときに読んでもいいし、今は飛ばしても大丈夫。
FAQ|不安に振り回されやすい大人が、よく抱く疑問について
不安が強いときって、
説明を読むより先に、
「みんなも同じ?」を確かめたくなることがあります。
……うん、僕もそうです。
安心したいのに、うまく安心できないときほど、
こういう“よくある質問”がいちばん効いたりします。
Q1. 不安は放っておけば、そのうち消えるものですか?
無理に消そうとしなくて大丈夫です。
不安は「なくす対象」というより、疲れを知らせる反応に近いものだからです。
……正直、
「放っておく」って言われるのも、ちょっと怖いですよね。
不安なときほど、「何かしなきゃ」「対処しなきゃ」と思ってしまう。
ここで言う「放っておく」は、
無視する・我慢する、という意味ではありません。
脳を休ませる時間が少しずつ増えると、
「あ、今そんなに騒がなくていいかも」と、
脳のほうが勝手にトーンダウンしていくことがあります。
消そうとしない。
追い払わない。
それだけで十分な対処になることも多いです。
……何かを“足す”より、
これ以上刺激を与えない。
それが、疲れた脳にはいちばん効くこともあります。
Q2. 不安になる理由が分からないこと自体が不安です
……うん、これ。かなり多いです。
とても自然な感覚です。
脳の疲労が原因の場合、言葉で説明できる理由が見つからないことも少なくありません。
むしろ、理由を無理やり探そうとすると、あとから不安をこじつけてしまうこともあります。
「これが原因だ」と決めた瞬間、そこから別の不安が連鎖していく。
……これ、心当たりがある人も多いと思います。
理由が分からない=異常、ではありません。
……今日は、「分からないままでいい日」があってもいい。
そう考えられたら、それだけで脳は少しラクになります。
Q3. 対処法を試しても、不安が残っています
それは失敗ではありません。
……というか、たいてい残ります。
対処法は「不安をゼロにする魔法」ではなく、振り回されにくくするための土台です。
たとえば、
- 前より長く引きずらなくなった
- 不安が来ても「また来たな」と思えた
- 自分を責める時間が短くなった
……このどれかがあれば、ちゃんと効いています。
不安があっても、「前より飲み込まれなくなった」なら、それは立派な変化です。
気づきにくいけど、一番あとで効いてくるタイプのやつです。
一次情報|この記事の背景にある考え方・出典
この記事でお伝えしている内容は、「不安を診断する」「治療する」ことを目的としたものではありません。
……先にここ、はっきりさせておきますね。「正解を出す記事」でも、「治す記事」でもないです。
僕自身が、不安や強い緊張を経験する中で、理解するために学んできた知識や考え方を、できるだけ日常の感覚に落とし込んで書いています。
背景として参考にしているのは、次のような一般的な情報です。
- 不安と脳の仕組みについて
不安や恐怖反応は、脳の扁桃体などが関与する自然な防衛反応とされており、
将来の危険を予測しようとする脳の働きと深く関係しています。
Nature(科学誌)による研究解説
……こう書くと難しそうですが、
要は「脳が先回りして守ろうとしている」という話です。 - 反復的思考(不安のループ)
心配や嫌な想像を繰り返してしまう状態は、心理学では
「反復的認知(Perseverative Cognition)」として説明されることがあります。
Perseverative Cognition の解説
……つまり、一度始まると止まりにくい仕様なんですね。 - 認知行動療法の考え方
思考・感情・体の反応・行動の関係に気づき、
不安のループから距離を取る視点として広く知られています。
国立精神・神経医療研究センターの解説
……「変える」より「気づく」を大事にする考え方です。
これらは、
「不安を理解するための材料」として紹介しています。
全部覚えなくていいし、正確に理解できなくても大丈夫。
……「あ、自分だけじゃなかったんだ」そう思えたら、それで十分です。
体調や症状について強い不安がある場合は、無理に一人で抱え込まず、医療機関などの専門窓口に相談する選択も大切にしてください。
……頼るのも、ちゃんと対処のひとつです。
関連する記事はこちら(不安の理由と対処法)

不安や緊張は、一つの視点だけで理解しようとすると、かえって苦しくなることがあります。
……たぶん、「これだけ読めば全部わかる」状態を目指すと疲れます。
もし余裕があるときに、次の記事も参考にしてみてください。
どれも「無理に前向きにならなくていい」視点で書いています。
- 緊張しやすい人がまず知るべき「体の反応」
─ 不安が体に出る理由を、仕組みからやさしく整理しています。
……考えるのがつらい日は、体の話から入るほうがラクなこともあります。 - 不安発作が来そうなときにできる呼吸の整え方
─ 考えを変えなくても、体から落ち着かせる方法です。
……「今すぐどうにかしたい日」用の記事です。 - 朝に不安が強くなる理由と、やさしい対処(作製中)
─ 一日の始まりがつらい人へ向けた記事です。
……朝から不安だと、一日全部ダメな気がしますもんね。
全部読まなくても大丈夫。
「今の自分に合いそうなやつ」だけでいい。
今日はここまで読めたなら、もう十分です。
このあと何もしなくても、ちゃんと休めています。
まとめ|不安になりやすかったのは、脳が疲れていたから
勝手に想像して、不安がふくらんでしまう。
その状態は、あなたの意思の弱さでも、心の問題でもありません。
……ここ、何度でも言っておきたいところです。
脳が、ずっと気を張ってきただけ。
責任を抱え、考え続け、立ち止まれない時間が長かった。
……そりゃ、どこかで疲れが表に出ます。
だから今、不安が大きな声で話しかけてきているだけです。
今日この記事を読んで、
- 「不安になりやすいのは、脳が疲れていたからなんだ」
- 「無理に消さなくてもいいんだ」
- 「これなら、不安に対処できそうだ」
……どれか一つでも、うっすら思えたなら十分です。
それはもう、立派な対処です。
今日は、何かを変えなくていい。答えを出さなくていい。
……というか、ここで無理に前向きにならなくていい。
「明日は少し、休んでみようかな」
このくらいの温度で、ちょうどいい。
その気持ちを持てたなら、この文章は、ちゃんと役目を果たしています。
不安は、敵じゃありません。
あなたを守ろうとして、ちょっと不器用に、前に出てきてしまっただけ。
……たぶん、声が大きすぎただけです。
またザワついたら、ここに戻ってきてください。
読む途中で閉じてもいいし、同じところを何度読んでもいい。
一緒に、静かに整えていきましょう。


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